記憶の片隅を

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 僕が高校を卒業するまで住んでいた家が、今の実家から数百メートルのところにある。引っ越すとほぼ同時に大学進学でつくばに行ってしまったため、今の実家にはそんなに長くは住んでいない。その後、元の家は借家となりつい最近まで貸していたようだ。その、僕にとっては思い出の家が現在は空き家だという。まぁけっこう(30年近く?)経っているのでリフォームしなきゃ新たに住むのは難しいらしい。そんな家を見に行ってきた。




この家に至るまでの道もずいぶん違って見えた。こんなに小さかったっけな?この間ってこんなに短かったっけな?でもかなり自然に家の前まで立てた。少し硬い鍵を開け、中に入ってみる。確かに年月を感じる。壁とかだいぶ古さがにじみ出ている。冒頭の写真は居間のもの。暖炉なんてあったんですよ。実際に冬には使っていたこともある。


ここが元僕の部屋。最初は大きな部屋を3人兄弟妹で使っていた。そのうちこの部屋を2つにわけ、兄の部屋と僕と妹の部屋に分けた。そして更に成長し、兄は他の部屋を与えられ、2つに分けられた部屋を僕と妹でそれぞれ使った。

今は間にあったはずの壁も取り外され、元の1つの部屋に戻っていた。壁の板とか見ても、本当にここに住んでいたんだっけ?とイマイチ思い出せない部分も。この部屋には屋根裏部屋もあって、押入れから行くことができた。小学生の頃、そこに父親手製のミニ四駆コースがあったりした。今はもう何もない。


2階の子ども部屋を確認し、1階に戻ろうとこの階段を下りたとき、妙な懐かしさというか記憶の断片が戻ってきた気がした。階段を下りる感覚は、非常に見に覚えのあるものだった。

 今この家の中を見ると、さすがに30年という時の流れと感じる。いろんなもののデザインとかがやっぱり古いもので(それでも当時のデザインから見るとかなり近代・未来的だったと思う)使われている色なんかはいわゆるファミコンカラーが多いように感じた。ファミコン本体の色は、当時最も安くできるプラスチックの色だったらしいから、この色はそういう意味だったんだろう。

 一応、車は軽と普通車で2台置けそう。富士市まで30分。富士のテレインまで1時間。短期合宿には便利っちゃ便利、かな。

 その後、失ったかと思っていた記憶を刺激しつつ駅まで歩いた。特に目的も無く。全部で2時間くらいかけて戻ってきた。履いていた靴を失敗したので足が痛い。懐かしいけど、もう自分はここの住人ではないことも、強く感じる。感じた。

 この町は、来るたびに何らか形を変えているように思える。多分住んでいる人にはそう思わないかもしれないけど、なんだか継ぎはぎな印象。その場その場でどんどん足していって、全体的な統一感がどんどん失われていく町。それがゴチャゴチャした印象を抱かせる。まぁ僕の知っている風景は20年から15年前なので、仕方ないといえば仕方ない。

 多分、今回の帰省でのノスタルジーはこれでお終い。明日は山にいけたらいいな。

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この記事を書いた人

静岡県静岡市清水区在住のウェブサイト運営者。ネット上ではc-miya、orefolderなどの名前で活動しています。

ストレスに弱いので、できるだけ好きなことだけをして生きたいと思いながら生活しています。「楽しい」が優先順位の一番上に来るようにしたいですね。

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