埼玉県の場合

 全日本リレーは年に一度、各都道府県対抗のリレー大会だ。各年代別のクラスでの得点で団体優勝が決まる。なので(協会によって差はあるけれど)県全体でまとまる機会でもある。

 97年、オリエンテーリングを始めた年の全日本リレーは静岡だったと思う。行かなかったけど、雪だったと後から知った。98年は茨城県のジュニアのセレに出るも、当然のように歯が立たず。99年は出身高校である静岡県のジュニアで出場。馬渕くんという、実力が似たいいライバルと出会うことが出来た。しかし、他の選手と交流することはほとんどなかった。ちょっと肩身が狭かった。2000年富山、01年岐阜と出場することは無く、02年菅平はICSと併催で一般クラスで出場。03年茨城は運営。04年埼玉は茨城ME第2チーム。初めてのEクラス。05年岡山白石島は第2チームの人数がそろわず、当日参加でNクラス優勝orz…。06年兵庫は行かず、07年石川は埼玉県だけど一般クラス。そして08年三重で2回目のME第2チーム。

 そんなわけで静岡→茨城→埼玉と3つの県を渡り歩いてきた。それぞれに「らしさ」はある。とりあえず埼玉県チームにこの2年間いて、その組織力というかまとまりに驚いたので、埼玉がチーム作りのために行ったその一端、僕がわかる程度のことを書いておく。

  • 年数回の強化事業
    • 埼玉県には強化委員会があって、埼玉県の選手全体の強化を行っている。練習会は基本的に自由参加で誰でも参加できる。練習会を通してコミュニケーションが取れる。
  • セレクション
    • これはどの県でもやっていると思うが、全日本リレーのための選考会。ちなみに第1チームの参加費は協会持ち。第2チーム以降は自腹。これは多くの県がそうしていると思う。
  • 選考会後の練習会
    • 参加は選手以外もOKだが、代表選手は基本的に参加必須。強化事業と兼ねてやることも。
  • 選手会メーリングリスト
    • 基本的に埼玉県で選手登録している人は全員入っている。練習会や大会、全日本リレーの情報、大会運営のお話、各種PCの整備など。「県協会」と「選手」をちゃんと結び付ける役割をしている。
  • 全日本リレー全体の取りまとめ
    • セレから申込は当然。一般クラスも県協会で申し込む。移動手段や宿泊も考え、去年と今年は大型観光バスで移動。集合から移動・ミーティング・朝練・帰りの車内での祝宴までプロデュース。
  • 資材の管理
    • まとまりを出すための「道具」というのはけっこう効果的。そろいのウェア(Oスーツ)や県協会旗、テントなど。同じウェアというのは特に効果が高い。まとまっていることでより目立つし、回りに対しても。
  • カンパ
    • ジュニアに出る学生に対してのカンパの募集。去年や今年は埼玉からは遠隔地だったし。練習会などでコミュニケーションがしっかり取れていれば、おじさんは若い人にお金を出してくれる。家族みたいなもの、娘みたいなもの、と思わせるような密なコミュニケーションが取れれば。
  • 埼玉県クラブ対抗リレー
    • 埼玉県内のクラブ対抗での大会。これもコミュニケーションの1つ。

まだあるかもしれないけど、とりあえずこんなところ。別に埼玉だからできること、というわけではないと思うのでやろうと思えば他でも出来ると思う。いろんなことをやってコミュニケーションを増やすこと、常にイベントに誘うことでオリエンテーリングから離れることがないようにして、そうやって楽しい雰囲気を作ることで他から引き寄せる、という効果も狙っているかもしれない。大事なのは、全日本リレーの期間だけ協会での行動をするんじゃなくて、年中そういう活動をしているということ。「全日本リレーにむけての」何かをやっているところは他にもいくつもある。それを途切れさせないで1年間続けることが大事なんだと思う。