最高の舞台で最高のパフォーマンスを。

 雨。
雨は嫌いではない。
何かを想うには丁度いい、そんな雰囲気を作り出してくれる。
歌もいくつもある。
そして、僕も静かに時を待つ。

 サッカーワールドカップ、開幕したね。
開幕戦のフランスvsセネガルは0−1でセネガル勝利。
前回負けなしだったというフランスが負けたのには驚いた。
怪我で初戦に出られなかったジダンの顔が何度もテレビ画面に映っていた。
時が経つにつれ、その顔は不安に包まれていく。
  やばいのか?
  大丈夫か?
  何で自分はベンチにいる?
  時間がない。
  みんな、がんばってくれ。
そんな感情が読み取れるほど、はっきりとした表情だった。
僕も今まで何度同じような表情をしたことだろう。
できるなら、二度としたくない表情だ。
…何を言いたいのか、よくわからなくなってしまった。
ただ、今回の試合の結果も驚いたけど、何よりも印象的だったのは
ジダンのその不安げな表情だった。

 そして明日は僕ががんばる番だ。
全日本パークO大会。
最初にその大会を知ってからワクワクし、目指してきた。
準備は万全とは言えない。なにより、ちゃんとしたレースは3月の全日本大会以来だ。
それでいい成績をだそうなんて虫が良すぎる。
でも、できることなら明日、A決勝の舞台に立ちたい。
…準備をしていたら段々緊張してきた。それだけ今回のレースを重要視しているということだ。

 そんなときに、電話がかかってきた。
その女性と話をするのは本当に久しぶりで、1年ぶりくらいか?
電話では言えなかったけど、声が聞けてとても嬉しかったです。本当ですよ。
しかもタイミングがいい。
僕は勝利の女神を信じる。
何か重要なレースの前、勝利の女神が現れれば、きっとうまくいく。
ただし、邪念を出してはだめだ。
女神はあくまで女神なのだから。
きっと、明日は大丈夫。そんな気がする。
まぁ成績が悪くても何か悪いことが起きるわけでもない。僕に期待している人もいない。
気楽なものだ。
ただ、何か魅せることができれば、いいな。
最高の舞台で最高のパフォーマンスを。
それが僕の目標。今までも、これからも。